よお、いきなりで悪いがキョンこと神様だ。ちなみに「かみさま」じゃなくてLostの方のな。
復活していきなりで悪いんだが、今日はイベント日。だから俺の出番ってことになったらしいぞ。
…あ?何?いきなりバラすなって?
バラされたくないなら最初から俺を指名するなよ。まあいい。
他のサイトでもやってるだろうしな。もう皆今日が何の日か知ってるだろ。
因に嘘としては「今日から神キョンサイトになります!」だとか。後ろでそこまでバラすなどあほー!とか叫んでる奴は無視な。
ちなみに他の嘘としては「突然ですが一身上の都合により閉鎖します」とか「突然ですが旦那様(織葉さん)と海外行って結婚します!」とかな。どっちも信憑性ありすぎて(?)却下になったが。
つーわけでまあこの下に二つくらい小話を置いとくらしいから、ま、時間があって暇なら読んでくれ。Lostだから18禁だけどな。ぬるいぞ。
ちなみにこれ、明日の0時になったら消えるから、それまで楽しんでくれ。じゃあな。
side.キョン
今日はどうやらエイプリルフールと言う日だと知ったのは割と最近の事だ。別に世界のイベントごとなんて今までは気にしてなかったからな。
直訳すると四月バカ。嘘をついてもいい日、らしい。まあ犯罪ごとは禁止なのは当たり前だが。
ふと思いついた俺は古泉に嘘をついてみることにした。前から一度言ってみたかったのだが、よほどの事が無い限り言えないこと。
「古泉」
またふらりとやってきた俺に流石になれたのか驚きもしない古泉の部屋で何もしないまま数時間。
不意に口を開いた俺に古泉が視線を合わせる。
俺はわざと悲しげな顔を作りながら言葉を続ける。
「お前の反応が怖くて言い出せなかったんだが」
そっと古泉に近づいて、唇にキスをする。
「…これで、さよならだ」
「っ!?」
古泉の目が驚愕に見開かれる。
「どういう、こと、ですか」
「そのままの通りだ。俺はもうこちら側には来ない」
「どうしてですか」
「神様の事情って奴だ。それに…」
これを言うのは少々残酷な気がしたが、好奇心は止められない。俺がそうなだけかも知れないが、人間より好奇心が強いし、罪悪感も無いから平気で嘘ぐらいつける。『キョン』としての罪悪感はあるだろうけどな。
「お前に飽きたんだ」
途端に古泉の顔が険しくなった。驚いて何も言えなくなるか泣き出すかするんじゃないかと思ったが、これは予想外の反応だな。
「…飽きた、ですか。あなたは神だからいつかそう言う事を言い出すんじゃないかとは思っていましたよ」
古泉の声が低くなって、静かに怒っているのが伝わってくる。痛いくらいに腕をつかまれて、引っ張られる。
「ねえ、飽きたっていうのはどちらにですか?僕の性格に?それとも、セックスに?…どちらも、とも考えられますね、あなたのことですから」
どうやら俺が口を挟む隙もないくらい激高しているらしい。…ふむ、少々まずったか。
「…今更焦ったって遅いですよ」
と言うと同時にその場に押し倒された。どうやら顔に出るくらいには俺も焦っているらしい。感情の加減ができなくなりかけているのは、こいつと共に過ごして、前よりキョンと同じ物を見るようになったからかもしれない。
うつぶせにされ腕をひとまとめにされ、押さえつけられ、古泉が下を剥く。まさか、と思っているうちに慣らしもしないそこに古泉のそれが押し当てられ、無理矢理に侵入してきた。
「ぃ、ぁ、ああっ!」
流石に痛い。神と言えども人間の体でいる以上、痛覚はある。痛さと熱さで参りそうだ。そんな俺に構わず古泉が押し入って来て、更に痛さで呻く。…切れたな、これは。
それでも神の感覚と言うのは厄介なもので、俺のそこはしっかりと勃ち上がっている。くす、と古泉が嘲笑うのが聞こえた。
「淫乱な人ですね。乱暴にされても感じるんですか?…ああ、そういえばこんな抱き方はした事がありませんでしたよね。あなたのいう『飽きた』も、これで解消されるんじゃないですか?」
「ひ、ぅ…っ…く、あ、あぁっ」
どうしたって感じる俺に気を良くしたのか、古泉が動き出す。じりじりとした痛みと、繋がる感覚の快楽で頭がぐちゃぐちゃになりそうになる。古泉は今どう思っているのか、怖くて覘く事もできない。
罪悪感は殆ど感じなくても、怖い、とは思うのだ。そのくらいには俺はもう古泉を気に入ってしまっている。それでもこうして自分の好奇心を満たすために古泉を使用しているのだから、自分でも手に負えないと思う。
「ふ、ぅ、んっ…ぁ、…く、ぅ…っ」
「いつものように声、出したらどうなんですか?気持ちいいんでしょう?」
冷たい古泉の声が響いて、ああ、これはとうとう俺の方が嫌われたかもしれないな、とふと思った。俺のわがままな態度にも呆れるだけで何も言わずについてきてくれたが、流石にこれはまずかったかも知れない。
素直に謝れば許してくれるだろうか、と考えていると、ふと肩に何か落ちてくるものがあった。
それは断続的に落ちて来て、俺の肩を濡らす。…これはもしかして、
「こい、ずみ…?」
「…あなたはいつだってそうだ。僕の事なんて何も知らないフリをして、いつだって僕を揺さぶって。それでいて、僕を突き放す。…あなたも僕を愛してくれてるんだと思っていたのは、ただの自惚れだったんですね」
「古泉、俺は」
「いいんです。それは諦めていますから。だけどどうか…僕の願いを聞いて頂けるなら、離れないでいてくれませんか?あなたの好きなようにしてもいい。だけど、傍に居て下さい。何もしなくていい。だから」
「古泉、聞け」
俺は無理矢理体を捩って古泉と顔を合わせる。そして、そのまま頭突きをかましてやった。
「っ、」
「お前は勝手に一人で考えすぎるのが悪い癖だな。…まあ、今回のは俺も悪かったんだが」
「今回のはというより殆どいつもですけど…あの?」
訳が分からない、と言うように古泉は目を白黒させている。
「今日、何日だ?」
「四月一日…あ」
やっと思い当たったらしい。
「えっと…じゃあ、もしかして嘘、なんですか…?」
「…実は嘘だ」
そう言った途端古泉は青くなって「ごめんなさい!!」と謝って来た。
「バカか?謝るのは俺の方だろうが。…まあ諦めてますって言葉に少々かちんと来てない訳ではないが」
「え、でも」
「なんで俺がずっとお前の側にいると思ってるんだ」
「僕の側が面白いから、じゃないんですか?あとは体目当てとか」
俺はどれだけこいつに酷い奴だと認識されていたのだろう。まあ自覚はあるが。
「面白いと感じるのも、体の相性がいいのも、側が心地いいのも、答えは一つだろうが」
「…言っては下さらないんですか?」
…そう来たか。
だがしかし今回は俺が悪かったのも自覚している。それなりに珍しく罪悪感も覚えている。
「…お、前が…好き、だ」
聞こえるか聞こえないかくらいの小さな声でしか言えなかったのだが、それでも古泉は嬉しそうに笑った。…というか一つ言いたい。下まで反応してるんじゃねえよ!
「すみません、嬉しくて。…ねえ、今度は優しく抱きますから、続きしても、いいですか?」
してくれ、と答えるのもなんだか癪で、代わりに俺は古泉を求めて口づけた。
side.古泉
今日はエイプリルフールと言う日で、彼が来るとも限らないのだが僕は彼につく嘘をひとつ考えていた。
イベントの日に彼が来るのはいつものことで、まあ、今日も彼が来ると言う事はおそらくどういう日か分かっているはずなので、このくらいの嘘はどうということはないだろう、と思ったのだ。
案の定彼は現れて、僕は早速その嘘を実行することにした。
「ずっと前から言おうと思っていたんですけど」
僕にもたれかかっていた彼が起き上がり、正面に回ってくる。ちゃんと話を聞く気があるらしい。
「いい加減あなたにつき合いきれなくなりまして」
「…どういうことだ?」
「あなたを嫌いになったと言う事ですよ」
このくらいの嘘は定番で、彼の事だから一瞬は疑ってもすぐに心を読むかどうかして「またしょうもない嘘をついたな、お前も」と言うと思っていた。
…が、それが間違いだったらしい。
彼から返事が返って来なくて不審に思って視線を上げてぎょっとした。
彼が、泣いていたのだ。
彼は神だから嘘泣きくらいは、と思ったのだが、そういう様子も無い。どうやら泣いている事に自分でも戸惑っているらしい。
「嫌いに、なったっていうのは」
「…あなたはワガママですから。僕もついて行けなくなったんですよ、神様と人間では生きる速度も考え方も違うでしょう?」
本当はそんな所も愛しているのだけれど、この時は不思議なくらいするすると嘘をつけた。
彼がふらりと僕の側に寄って来たと思ったら、体が動かなくなった。…これはもしかして、いやもしかしなくても彼の仕業だろうか。
「…知るかそんなもん」
「え?」
「お前が言った通り俺は神だ。だからお前の事情なんて知った事じゃない。だから俺は俺のやりたいようにするし、させてもらう」
そう言いながら彼は僕のズボンのベルトを外し、それを取り出すと、自分も下を脱いで僕の上にまたがった。好きなようにさせてもらう、でこの行動に出る辺り、彼も混乱しているのだろうかと思ったのだが、違った。
そのままそこを慣らしもせず彼は腰を下ろしたのだが、受け入れられて早々、もう催してしまうかと思うほどの快感が僕を襲った。なんとか耐えた物の、このままでは三擦り半、である。
「気持ち、いい、だろ…っ」
彼が薄く笑いながら僕にそう言う。
「ちょっと…感覚を弄って、な。こんだけ、気持ちよかっ…たら、おま、えも離…れるのが、惜しくなる、だろ?」
なるほど、性格で僕をつなぎ止められないなら快楽で押しとどめてしまおうという作戦らしい。
「お前が嫌がっても無駄だ。俺は神様だから。職権乱用とか私有混同とか知るか。お前が離れたいって言ったって俺はお前を離さない。死んだって俺の側につなぎ止めてやるからな」
そう言った彼の瞳は本気で、それを嬉しく思う僕がいる。彼も僕を愛してくれているんだと言うのは、自惚れではないのだと実感できる。
「だから、俺から離れるな。お前が離れるなら世界を作り替えたって良いんだからな」
「…作り替えなくても良いですよ、離れたりなんか、しませんから」
これ以上嘘を押し通すのは無理で、僕はぎゅっと彼を抱きしめた。強気な事を言いながらもずっと彼の涙は止まらなくて、それだけ衝撃を受けたのだと思うと、申し訳なかった。
「…どういう、ことだ?」
「すみません、今日はエイプリルフールだったので、つい嘘をついてしまったんです」
彼が目を瞬かせる。ようやく今日がその日だと思い当たったらしい。
「あなたのことだからすぐに『またしょうもない嘘を』と言って下さると思ったんですが…すみません」
「あ、あやまって済むと思ってるのか!」
自分が言った事が恥ずかしかったのか彼は赤くなりながらまだ涙を流している。これは嬉し涙、で良いのだと思う。
「思ってないですよ。せめてもの罪滅ぼしというとちょっと違う気もしますが、約束しましょう。僕が死んだとしても、あなたの側にいます」
「…いいのか?」
「ええ、それで構いません。むしろこちらからお願いしたいくらいですよ」
そう告げると彼にぎゅっと抱きしめられた。痛いくらいに。けれどその力強さが、愛しい。
「…ね、どうして欲しいですか?」
「…抱きしめろ。キス、しろ。それから…」
今日はずっとつき合え、という彼に僕ははい、と答えてキスをした。
一日限定エイプリルフールの残骸。完全収録(笑