宇宙歴××年、人々は宇宙に進出していた。
進みすぎた科学は星を滅ぼし、青く美しかった地球は破壊され、そのため人々は船を自らの居住区とし、国として生活していた。

Sagittarius star region――――通称SSR、または射手座星域と呼ばれる場所、とある国に、一人の少女がいた。

「…ほんっと、退屈」

遥か昔、不思議とされ想像をかき立てた出来事は、全て科学によって証明されていた。『科学に証明出来ない事はない』。少女はそんな世界に飽き飽きしていた。
少女は思った。科学で証明出来ない力を持った人間や、文明が現れれば良いと。そして、科学の結晶といえる機械が人間と同じ感情を持てば、不思議といえるのではないかと。科学でも証明出来ないことがあればいい、と。




そしてそれは現実となる。少女の願いは叶ってしまったのだ。




科学で証明出来ない、異次元空間を切り裂き現れる異物を退治する力を持つ「超能力者」が所属する「機関」。
情報体の生み出す機械人形(ヒューマノイド)の中でも特に侵略(ハッキング)目的で作られたTFEIの少女が機械の体の内に抱く感情。
冷凍睡眠(コールドスリープ)したまま時空を越えてやってきた未来人の少女。
そして、少女自身が起こす、世界の亀裂とそこから溢れる異形の化け物。




「…怖いですか?僕のこの力が」
「わたしは制限されている。機械(わたし)がこの情報を理解することは許されていない」
「あたしは、あたしのいた時間を守る為に送られて来た。それだけは確かなんです」
「感情?なあに、それ。ただの数字でしょう。それに、それが作られたものじゃないってどうして言えるの?だって、わたしたちも作られた存在でしょう?」
「なにあれ!見たことないわ、あんな化け物!」




あるいは、世界を守る為に。あるいは、自分の存在意義のために。あるいは、時間を守るために。




それぞれの目的のもと、少年少女はひとつの場所に集った。


North Sagittarius Kingdom―――通称NSK。

「NSK第一師団団長に、涼宮ハルヒを任ずる」



「うそ、あたしが団長…? 」
「はん、良かったじゃねえか、ハルヒ。今度の部隊でも頑張れよ」
「…なぁに言ってんの!あんたも一緒に来るのよ!」
「は!?マジか!?」




「初めまして。この度第一師団幕僚総長に任命されました、古泉一樹です」
「情報参謀、整備その他。長門有希」
「えっと…あのぅ…治療班兼補給艦隊長官、朝比奈みくるです、よろしくお願いします」


静かに、しかし確実に歯車は回り始める。


「決めたわ、あたしたちの部隊名!」
「…とりあえず聞いてやるから言ってみろ」
「SOS団よ!」
(それって非常にまずくないか。第一師団トップの部隊名が助けてくれってどんなだよ)
「あ、これ略称だから。正式名称は…」


そして少年は動き出す。自らのために、大切なものの為に。


「世界を大いに楽しむための涼宮ハルヒの団よ!」


サジタリウス歴×○年。後に「射手座の日」と呼ばれることになる戯曲が幕を開けた。












「上等だ。とっくの昔に覚悟は出来てんだ、かかってきやがれ」


























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